書評

行動のハードルを下げてくれる良本「チーズはどこへ消えた?」まとめ

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チーズを失った図

 

仕事でもプライベートでも、「今のままでいいのか?」とふと立ち止まることはありませんか?

そんな時、背中をそっと押してくれる本があります。

スペンサー・ジョンソン著の『チーズはどこへ消えた?』は、全世界で2800万部以上読まれた大ベストセラー。

わずか1時間ほどで読めるボリュームながら、人生や働き方に対して深い気づきを与えてくれる一冊です。

この本のエッセンスを紹介しつつ、会社員として働いていた私自身の経験も交えて「変化への向き合い方」について考えてみたいと思います。

 

物語のあらすじと登場人物

この本の魅力は、変化への対応を寓話のかたちでシンプルに伝えてくれる点にあります。
舞台は「迷路」、登場するのは2匹のネズミと2人の小人です。

  • ネズミたち(スニッフとスカリー)
     本能で行動し、変化にすばやく対応。考えすぎずに動くタイプ。

  • 小人たち(ヘムとホー)
     知性があるが、慎重で保守的。考えすぎて変化を恐れやすいタイプ。

彼らは「チーズ(=幸せや成功)」を探して迷路をさまよう中で、やがてお気に入りのチーズにたどりつき、そこで安心しきって生活します。

ところが、ある日突然、そのチーズがなくなってしまう。

そこから物語が大きく動き始めます。

ネズミたちはすぐに新しいチーズを求めて再び迷路へ向かいます。

一方、小人の2人は「なぜチーズがなくなったのか?」と戸惑い、怒り、立ち止まってしまいます。

やがてホーは意を決して再び迷路を歩き出しますが、ヘムは最後まで過去のチーズに執着したまま・・・。

このシンプルな話の中に、私たちが日常で感じる「変化への抵抗」や「行動する勇気の大切さ」が詰まっているのです。

 

私たちが抱える変化への不安

私は変化というものにとても敏感で、できることなら避けて通りたいと思っていました。

たとえば、会社から新しい業務の導入を告げられた時。

「また仕事が増えるのか」「今までのやり方で十分じゃないか」と、最初から拒否反応が出てしまう。

やらされ感が強く、前向きにとらえることができなかったのです。

でも、実際に新しいことに取り組んでみると「思っていたより大変じゃない」と感じることも少なくありませんでした。

それでも最初の一歩を踏み出すまでには、やはり大きな壁があります。

その壁は、自分自身が作っていたのかもしれないと、今では思います。

 

『チーズはどこへ消えた?』が教えてくれること

この本が伝えているメッセージは、とてもシンプルです。

  • 変化は突然やってくる

  • 変化に気づき、受け入れ、行動することが重要

  • 行動することでしか、新しいチーズには出会えない

特に印象に残ったのは、ホーが迷路を進む途中で「恐怖を感じるけれど、探しに出た方が安心する」というような気づきを得る場面です。

変化は怖い。でも、立ち止まっているほうが、実はもっと怖いのかもしれません。

そして、行動を起こすことでしか、状況は変わらない。

これは仕事でも人生でも、まさにその通りだと思います。

 

変化に気づく力を持てるかどうか

現代は変化のスピードがとても速い時代です。

かつては安定とされた「会社員」という働き方も、将来が保証されているとは限りません。

副業解禁、フリーランスの増加、リモートワークの普及。

10年前では考えられなかったような変化が、当たり前になっています。

こうした流れの中で、「チーズがなくなったことに気づかない」「気づいても動けない」状態に陥ってしまうと、取り残されてしまう可能性もあります。

でも、逆に言えば「気づいて、動ける人」は新しいチーズを見つけるチャンスがある。

『チーズはどこへ消えた?』は、そんな“気づく力”と“動く勇気”の大切さを改めて教えてくれます。

 

まとめ

この本は自己啓発書の枠を超えて、「行動のハードルを下げてくれる本」だと思います。

環境を変えたいけど動けない。

そんなときに背中をおしてくれます。

 

現状維持、大好きでしょうか。

でも、何もせずに維持するのは本当はむずかしいです。

だからまずは、小さく動いてみる。

ほんの少しだけ行動を変えてみたことで、環境や人間関係、そして気持ちも変わるかもしれませんよ。

 

もし今、あなたが「このままでいいのだろうか?」と感じているなら、ぜひ一度『チーズはどこへ消えた?』を読んでください。

物語のシンプルさに反して、気づきの深さはきっとあなたの心に残るはずです。

 

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